予防接種についてご案内いたします。

予防接種について

感染症は治療から予防の時代です。当院では、定期接種および任意接種を通じて地域の皆様の健康を維持したいと考えます。

接種順番・時期に注意が必要です、御相談ください。

定期予防接種について

当院は、予防接種協力医療機関であり、以下のワクチンは無料です。(接種開始順に記載しています)

経口弱毒生ヒトロタウィルスワクチン(ロタリックス)

ロタウィルス胃腸炎を予防する経口生ワクチンで、既に120の国‧地域で使われております。 副反応として、易刺激性、下痢があり、重症複合型免疫不全、先天性消化 管疾患や腸重積の既往のある方は、接種を避ける必要があります。

水剤にて、お腹が空いた状態での接種が望ましいです。

接種スケジュールは、出生後6週0日後〜20週までに接種開始。2回目は27日以上間隔をあけ24週0日後までに接種下さい。

接種時期から、四種混合ワクチンまたは五種混合ワクチンと同時接種が望ましいです。

五種混合ワクチン(ジフテリア‧百日咳‧ポリオ‧破傷風‧ヒブ)(DPT- IPV-Hib)

接種スケジュールは、2ヶ月齢以上計4回です。

  • 令和6年4月1日から新たに開始となりました。すでに四種混合ワクチンとヒブワクチンを接種している場合は、それぞれのワクチンを完了まで接種します。
  • 1期3回:20~56日間の間隔で接種します。
  • 1期追加1回:1期終了後から6月から1年半後までに。
  • 2期:標準的な接種は11歳、ジフテリア‧破傷風二種混合ワクチン(DT)ワクチンとなります。

四種混合ワクチン(ジフテリア‧百日咳‧ポリオ‧破傷風)(DPT- IPV)

接種スケジュールは、2ヶ月齢以上計4回です。

  • 1期3回:20〜56日間の間隔で接種します。
  • 1期追加1回:1期終了後から1年から1年半後までに。
  • 2期:標準的な接種は11歳、ジフテリア‧破傷風二種混合ワクチン(DT) ワクチンとなります。

ヒブワクチン(Hibワクチン:インフルエンザ桿菌b型ワクチン)

インフルエンザ桿菌b型(Hib菌:主に5歳以下で髄膜炎、肺炎、喉頭蓋炎などの重篤な感染症の原因となります)に対する予防接種です。

接種スケジュールは、2ヶ月齢以上計4回です(月齢により接種回数が異なります)。接種時期から、B型肝炎‧小児用肺炎球菌ワクチン‧四種混合ワクチン(DPT-IPV)と同時接種が望ましいです。

小児用20価肺炎球菌ワクチン(プレベナー20)

乳幼児の肺炎球菌による髄膜炎は発症すると10~30%が死亡し30%で後遺症が残るとされ、 その予防のために既に101の国‧地域で使われております。令和6年10月1日から小児用20価肺炎ワクチンが新たに開始となり、新たに接種開始またはこれまで13価ワクチンを接種された方は、小児用20価肺炎ワクチンとなります。

接種スケジュールは、従来同様2ヶ月齢以上計4回です(月齢により接種回数が異なります)。 接種時期から、B型肝炎‧四種混合ワクチン(DPT- IPV)もしくは五種混合ワクチン(DPT- IPV-Hib)と同時接種が望ましいです。

小児用15価肺炎球菌ワクチン(バクニュバンス)

令和6年4月1日以降開始された小児用15価肺炎球菌ワクチンを接種された方は引き続き原則15価肺炎球菌ワクチンの接種となります。

接種スケジュールは、従来同様2ヶ月齢以上計4回です(月齢により接種回数が異なります)。 接種時期から、B型肝炎‧四種混合ワクチン(DPT- IPV)もしくは五種混合ワクチン(DPT- IPV-Hib)と同時接種が望ましいです。

B型肝炎ワクチン

B型肝炎ウイルスは、非常に感染力が強く、血液だけでなく唾液や汗‧涙などの体液からも感染するため保育所などでの集団感染例や家族内感染が起こります。感染後、 肝炎‧肝硬変‧肝がんになるおそれがあります。幼少での接種にて長く感染予防効果があることが明らかにされ、定期予防接種になりました。

  • 接種スケジュールは、2ヶ月齢以上計3回です(1歳までに接種終了)。
  • 2回目:初回から27日以降
  • 3回目:初回から20週以降に接種
  • 接種時期から、肺炎球菌ワクチン・四種混合ワクチン(DPT- IPV)もしくは五種混合ワクチン(DPT- IPV-Hib)と同時接種が望ましいです。

BCGワクチン

BCG接種は、2016年4月より保健所での集団接種から、医療機関での個別接種になりました。当院では、接種部位の乾燥(およそ20分)他の予防接種と異なり事前予約としました。

▼BCG接種の特徴(他のワクチン接種と異なる点)
1)接種方法として上腕外側に生ワクチンを垂らしスタンプ状の針で押します。
2)接種部位を乾燥させるため接種後に院内で20分間程待ちいただきます。

当日の入浴は差し支えありませんが、こすったり引っ掻いたりしないで下さい。通常10日後頃から徐々に小さな発赤や膨隆が生じ、膿が出ることもありますが、数か月で自然に治ります。

接種スケジュールは、5ヶ月から8ヶ月(1歳未満であれば接種可)に1回です。

麻疹‧風疹混合ワクチン(MR)

接種スケジュールは、1才以上計2回です。

  • 1期:1〜2歳の間、1歳になったらすぐに受けましょう。
  • 2期:小学校就学前の1年間

川崎市では、麻疹風疹の第1期及び第2期の定期予防接種を期間内に受けられなかった場合、第1期分は2歳から3歳に至るまでの間、第2期分は小学校1年生の間、任意接種を無料で接種することができます。川崎市に事前申込みを行い、任意接種用の予診票取得の必要があります。

みずぼうそうワクチン(水痘ワクチン)

接種スケジュールは、1才〜2才9ヶ月までに計2回です(3ヶ月間あけます)。

みずぼうそう(水痘)の予防接種、接種にて90%以上に抵抗力が得られます。みずぼうそうの患者さんと接した場合、72時間以内であればワクチン接種にて感染予防が可能とされています。

日本脳炎ワクチン(乾燥培養日本脳炎ワクチン)

接種スケシジュールは、6ヶ月以上計4回です。

  • 1期:標準的には3歳から(6歳4カ月までに開始下さい)2回行います。
  • 1期追加:初回終了後1年後、1回接種。
  • 2期:9歳から13歳未満で接種。
  • 平成23年からの未接種者への救済接種については個別に確認ください。

子宮頚がん予防ワクチン(ガーダシル、シルガード9)

発がん性ヒトパピローマーウィルスの感染を予防するワクチンで、がんをワクチンで予防する時代になりました。既にガーダシルは130カ国以上、シルガード9は80カ国以上で接種が行われています。発売メーカーから、子宮頚がんについて「もっと知りたい子宮頸がん」があります。当院ではガーダシル、シルガード9両剤とも接種可能です。日本産婦人科学会によると接種対象は、10歳〜45歳の女性です。

▼川崎市では、小学校6年生から高校1年生相当が定期接種対象となります。
1)15歳未満は、2回接種(推奨接種間隔は6ヶ月)
2)15歳以上は、3回接種(推奨接種間隔は、2回目が2ヶ月、3回目が6ヶ月)

※救済措置(キャッチアップ接種)について
対象者には、川崎市からワクチン接種の案内が送られますので、ご持参下さい。

成人用23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)

高齢者の市中肺炎で最も多い起炎菌である肺炎球菌に有効なワクチンです。肺炎球菌には80種類以上の型があり、このうち23種類に対する抵抗力をつけることができます。1回の接種で約5年間有効とされ、その後任意再接種となります。

接種スケジュールは、65歳となります(65才の誕生日前日〜66才の誕生日前日まで)。

高齢者インフルエンザ予防接種

ワクチン接種から十分な抵抗力が作られるまで約1か月近くが必要とされ、流行前の接種が望ましく、その効果は約5ヶ月以上持続します。毎年流行が予想されるタイプに対してワクチンが作られ、昨年度の接種の効果は残っていないため毎年の接種が必要となります。

使用する2024/25シーズン用インフルエンザワクチンは、A型(Victoria(ビクトリア) /4897/2022(IVR-238)(H1N1)pdm09、California(カリフォルニア) /122/2022(SAN-022)(H3N2)およびB型(Phuket (プーケット) /3073/2013 (山形系統)、Austria(オーストリア) /1359417/2021(BVR-26)(ビクトリア系統))となっています。インフルエンザワクチンは、任意予防接種と同一です。

新型コロナワクチン

従来のコロナウイルス感染予防から重症化予防を目的とした新型コロナワクチン接種が2024年10月から開始されます。重症化リスクの高い65歳以上の方、基礎疾患がある(心臓、腎臓、呼吸器の機能障害(障害1級程度)など)60歳以上の方を対象に定期接種となりました。

接種予定されているワクチンは5種類ですが、当院ではファイザー社製コミナティ(オミクロン株(JN.1)対応)およびモデルナ社製スパイクバック(1価:オミクロン株JN.1)を行います。モデルナ社製スパイクバック(1価:オミクロン株JN.1)は土曜日のみ行います。定期接種としては、1回接種となっています。

任意予防接種について

インフルエンザワクチン

ワクチン接種から十分な抵抗力が作られるまで約1か月近くが必要とされ、流行前の接種が望ましく、その効果は約5ヶ月以上持続します。毎年流行が予想されるタイプに対してワクチンが作られ、昨年度の接種の効果は残っていないため毎年の接種が必要となります。

使用する2024/25シーズン用インフルエンザワクチンは、A型(Victoria(ビクトリア) /4897/2022(IVR-238)(H1N1)pdm09、California(カリフォルニア) /122/2022(SAN-022)(H3N2)およびB型(Phuket (プーケット) /3073/2013 (山形系統)、Austria(オーストリア) /1359417/2021(BVR-26)(ビクトリア系統))となっています。インフルエンザワクチンは、高齢者インフルエンザ予防接種と予防接種と同一です。

経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト)

2024年度から鼻腔にスプレーするタイプのインフルエンザ生ワクチン「フルミスト」が製造承認され、接種することが可能となりました。接種対象は2歳から19歳です。毒性を弱めたインフルエンザウイルスを鼻腔感染して免疫を獲得します。

メリットとしては、1)痛くないこと、2)予防効果期間が長いこと、3)1回で済むことです。

デメリットとしては、生ワクチンなので、接種後1週間以内に鼻水、鼻詰まり、咽頭痛などの感冒症状が出ることがあります、理由は不明ですが2017-2018シーズンにおいてアメリカ疾病管理予防センターは接種推奨を取り下げています。有効性が高いことを、冬シーズン前に決めることは難しいのかもしれません。

接種費用は1回8500円(消費税込)、在庫無くなり次第終了となります。

新型コロナワクチン

従来のコロナウイルス感染予防から重症化予防を目的とした新型コロナワクチン接種が2024年10月から開始されます。65才未満の方も任意予防接種が可能です。接種予定されているワクチンは5種類ですが、当院ではファイザー社製コミナティ(オミクロン株(JN.1)対応)およびモデルナ社製スパイクバック(1価:オミクロン株JN.1)を行います。

基本1回接種となっていますが、過去に接種歴のない方は、4週の間隔を空けて2回目接種が可能です。5才以上12歳未満の方は、モデルナ社製スパイクバック(1価:オミクロン株JN.1)となります。モデルナ社製スパイクバック(1価:オミクロン株JN.1)は土曜日のみ行います。

接種費用は12才以上1回15000円(消費税込)、5才以上12歳未満7500円(消費税込)。

おたふくかぜワクチン

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の予防接種、接種にて90%以上に抵抗力が得られます。

接種回数は1回です。

水痘ワクチン

帯状疱疹の予防接種で、50歳以上の者が接種対象者です。みずぼうそうの既往歴がある方では、免疫が低下した時に神経節に潜在したウイルスが再活性化し、知覚神経を伝わって帯状疱疹を発症することがあります。ワクチン接種にて50~69歳で約90%、70歳台で約85%に水痘‧帯状疱疹ウイルスに対する細胞性免疫が上昇するとされています。

成人用23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)

高齢者の市中肺炎で最も多い起炎菌である肺炎球菌に有効なワクチンです。肺炎球菌には80種類以上の型があり、このうち23種類に対する抵抗力をつけることができます。1回の接種で約5年間有効とされ、その後再接種となります。

目安として、65歳以上(65歳は定期接種となります)、慢性心疾患、慢性肺疾患などの方が対象となります。